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「なー、麻友。今日暇?」 家も近く、徒歩3分って所。 よくゲームしたり、漫画読んだり…。なんだかんだ一緒に居る時間が長かった。 「あー、うん。暇、かな」 「よっしゃ、今日俺んち集合なっ」 「はーい、了解でーす」 爽やかな笑顔に、胸がきゅんとした。 笑顔は…、反則です。 実の笑顔が好き。 この笑顔を見れるだけで、幸せです。 嬉しくてドキドキと鳴る胸を隠し、平静を装ってる私は、可愛くない。 そこに居た律は、それが面白く無かったみたいで、眉間に皺を寄せたのが分かった。 (睨まれて…る…) そりゃ自分の彼氏が、他の子と約束なんかしてれば誰だって嫌だろう。 そんなことも思うけど…心の奥底では、笑ってる自分が居る。 なんて醜い人間なんだろうか…。 「実、あたしも暇なんだけどっ」 「いや、麻友に用事あるから」 「そ。…………最近冷たいよね」 「は?」 「もういい」 目の前で、只今修羅場が起きてます。 原因は、私です、分かってます。 男女の絆はもろいもので…、小さなことで絆という"紐"は、すぐに切れかける。 立て直せるか、そのまま切れるか…言葉と態度で決まる。 その時の怒り、悲しみによって出た言葉は後から後悔するなんて目に見えて分かっているのに。 口から出た言葉は、止まらない。 ナイフのように相手の心をえぐりにかかる。
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