好き。

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「……あの。すごく嬉しいんだけど、あたし一人で火を消すって違くなかろうか?」 「そうか?」 「そうだよ!部屋を真っ暗にして、一人でろうそくに火をつけて、ハッピーバースディを歌って、火を消すなんて!根暗にも程がある!」 「そっか」と言うと、サンダルを脱いであたしの部屋にあがりこんだ。 手にはタバコのソフトケース。 「電気消す?」 「えっ?」 「2人ならいいだろ?」 「……あっ。うん」 もしかして歌まで歌ってくれるのか? どうしたって思うと、部屋の中が一気に暗くなった。
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