好き。

7/55
前へ
/522ページ
次へ
だけど、 「ハッピバースディトゥーユゥ―」 小さなやる気のない歌声が部屋の中を暖めるみたいに広がる。 体育座りになってそれを聞いてた。 「……ハッピバースディトゥーユゥー」 ふぅと息を吹きかけると、揺らめいた炎は拍子抜けする程あっさり消えた。 また真っ暗になる。 「ありがとう」 「ああ。電気つけるか?」 そう訊かれて、頷けなかった。
/522ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2969人が本棚に入れています
本棚に追加