好き。

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「伝えることが一杯あって必死。こんなに人に話したいと思ったこともない」 「あたしと話したいの?」 僅かに視線を逸らして、「なんで、兄妹に嫉妬してんだろうな」と言った。 左手首にあるブレスレットに触れたのが、わかった。 「嫉妬?」 「だって、これ貰って嬉しそうに笑うから。ムカついた」 「……えっ?」 「俺、ケーキだし」 少し拗ねた声にドキリとする。 なんだろ。 見たことないかも、こんなヤマ兄。 だって、いつも必要以上話さないから。
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