好き。

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「ヤマ兄大好き」 そう言うと、顎に軽く指先が触れた。 誘導されるみたいに、顎先を向けて目を閉じた。 どうか、目を開けたら、知らない世界に飛んでいません様に。 急に江戸時代にタイムスリップなんてしません様に。 あたしを好きだというヤマ兄がいてくれます様に。 本気でそう願った。 唇を重ねあう。 なんだろう。 心地のいい温度を感じてる。 ヤマ兄にはあたしの温度がどう伝わってる? 熱い?冷たい?温かい? 2つの温度が心地いいと思って欲しい。
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