素っ気ないのは。

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夢を見た。 まだ、幼稚園か小学校低学年くらいのあたしがいた。 水色のワンピースを着て草原を駆け抜けていた。 何処にいるのかまったくわからない。 けど、走らなければいけないみたいに走ってる。 頭には麦わら帽子。 「あーちゃん待って」 お揃いの麦わら帽子を被った同い年の小さなキョウがあたしの後を追いかけてくる。 「早く追いでよー」 そう言うと、あたしはまた前を見てがむしゃらに走る。 ヤマ兄が前にいるからだった。 「ヤマ兄!」 呼び止めると、立ち止った。
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