素っ気ないのは。

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「アサカ?」 横に顔を向けると、お母さんが笑っていた。 今より若いお母さんだった。 その隣には、ナナちゃんのおじさんがえくぼを出して笑ってた。 「お母さん?」 「木から落ちそうになったんでしょ?」 「うん」 「ヤマトが助けてくれて良かった。アサカは本当いたずらばっかり」 「いたずらじゃないもん」 不貞腐れたあたしをよそに、お母さんが遠くを見た。 その先には、タカ兄とキョウ、ヤマ兄。 たぶん、従兄弟のナナちゃんとケイコちゃん。 他の従兄弟みたいな男の子とボールを蹴って遊んでる。
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