素っ気ないのは。

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「キョウ、大丈夫?」 肩を揺さぶると、「んんっ」という声。 良かった。生きてた。胸を撫で下ろす。 「あーちゃん!」と言って、頭をあげたから、 あたしの顎にぶつかった。 舌を噛むところだった。 キョウもキョウで痛かったらしく、 頭を押さえて呻いていた。 「うううう……。ごめん、あーちゃん」 「何してるのじゃ?」 「ああ。胃薬飲んだらここで寝ちゃったみたい」 「ええっ?本当に?身体痛むであろう?」 「うん。ベッドで寝るよ」 微笑むと、肩をぶんぶんと回しながら、出て行った。 ほっとする。 さて、今日は美容室に行こう。 そう思って冷蔵庫を開けた。
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