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「おはよう」
チャイムギリギリで飛び込んできたルリカ。
いつもと変わらない笑顔で鞄を机の上に置くと、
駆け寄って「アサカ、ごめんね。誕生日パーティいけなくて」とあたしの机の前で両手を合わせて謝って来た。
「あ。ううん。大丈夫だよ。プレゼントありがとね」
ぎこちない返事をした。
笑えてるのかもわからなかった。
ルリカはまだ、あたしと友達の振りを続けたいのか。
拒否することもサヤコの手前出来なくて、
だからと言って後で呼び出して、話かけないでとも言えなかった。
また何か企んでたら嫌だなって、思って。
友達ってなんなんだろうとも思った。
だけど、その時だけだった。
休み時間や移動教室、それとなくあたしを避けて、
一人で何処かへ消える様になった。
お昼休みだって、気がつけばいなくなっててサヤコが不思議そうな顔をしていた。
それにも何も言えなくて、ただ学校は翌日から午前授業になった。
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