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それなのに、結局テストが終わるまで、キョウは何度もヤマ兄の部屋に来ては勉強を教えて貰ってた。
時間なんか関係なしに、いつどんなタイミングで現れるかなんて分からなくて、
ヤマ兄は部屋の鍵を閉めなくなった。
キョウが出入りしやすい様にしたんだと思う。
もともと面倒見がいいから、頼られることも好きなんだと思う。
あたしといる時間よりキョウの勉強を見る時間が大切なのかな。
わかってるのに、くだらないことを比較してしまう。
だから、ヤマ兄とキスどころか、何も出来なくて、何も訊けなかった。
何もないと不安がただ、蓄積されてく。
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