わかんないよ。

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馬鹿。 馬鹿。馬鹿。馬鹿。 「お邪魔いたします」 チョコンと座ってみた。 どうやら机の上に広げられてる参考書か何か。 勉強していた御様子。 「どうした?」 また同じことを訊いてくる。 「どうしたがないと来ちゃダメでしょうか?」 「別に。珍しいから」 そりゃ、最近は勉強で部屋に入り浸ってたから、 用もなく来ることなかったけどさ。 他人行儀じゃないか。 「ヤマ兄」 続く言葉は寂しいしか浮かばない。 そう思って口を開くけど、結んでしまう。
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