わかってもらいたいんだ。

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見間違えるはずがない。レンくんだった。 よく見るとその隣にカマさんまでいる。 「文化祭来たんですか?」 ジッとあたしの顔を凝視してから、 「アサカちゃん?」と笑いかけられた。 しまった。顔面黒いからわからなかったのか。 「どうしたの?その顔?」 「ええと……。さらし者になってました」 「ははは。さらし者って。つうか、ひとり?」と聞かれた。 「あっ。今から友達と合流します」 「まじか。一緒回りたかったのに」 「ははははひ?」 「あっ、嘘。俺、高校の奴らと来たんだ。いいね、文化祭」 またあたしの反応を見て笑いたかったに違いない。 レンくんに馬鹿にされるのは何故か悔しいこの頃。
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