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「鍵かかってたんだ」
「らしいけど」
クスッと鼻で笑うと、「何してたって顔?」と訊く。
「えっ?」
「2人きりで保健室で何してたって知りたいって顔」
「う、うん。何してたの?」
「あーちゃんと同じことだよ」
「はっ?」
思い切り話しを逸らされたと思った。
意味がわからない。
「あたし、保健の先生と仲良くないよ?そうやって、誤魔化さないでよ」
「あーちゃんだってさ……」
そう言うと笑顔が曇り始めた気がした。
吐き出す息が苦しいみたいに。
「あたしだって?」
それから、フゥと落胆したみたいな溜め息。
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