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ザワザワと人の話し声が聞こえたかと思うと、
女子がポーチ片手にトイレのドアを開けた。
向かい合ってるあたし達を見て、一瞬変な顔をする。
それを見てか、ルリカが話を自然に変えた。
「アサカの餃子、すごかったね」
「あっ。うん。自分でも知らなかった新しい自分?」
「ははっ。そっか……。そうやって知るのかな。いろんなこと、やって、出逢えるのかな。そういう自分にね」
胸が空いたような顔をしたルリカ。
「じゃあ、また」
「あっ、ルリカ」
「んっ?」
「リュウノスケさんとは戻らないの?」
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