どっきりだ。

3/16
前へ
/522ページ
次へ
「どこ回ろっか?」 パンフレットを広げるサヤコの彼氏。 みんなでそれを覗き見ながら冗談を言いながら決めてる。 ていうか、そんな普通のやりとりしてるだけなのに、 みんな爽やかに見える。 最近ずっと変な高校生としか話してないからかも。 なんか、新鮮。 巨大迷路があるらしいと言って、そこを目指すことにした。 あたし一人で行ったら、一生出れなそう。 ふとサヤコが歩きながら耳打ちしてきた。 「どう?他の2人、彼女いないって」 「……あっ。そうなんだ。感じ良さそうなのにね。縁がないのかな」 「違くて。気に入ったら取り持つからさ。ちょっと話してみなよ。ねっ?」 背筋がゾクリとした。
/522ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2969人が本棚に入れています
本棚に追加