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「どこ回ろっか?」
パンフレットを広げるサヤコの彼氏。
みんなでそれを覗き見ながら冗談を言いながら決めてる。
ていうか、そんな普通のやりとりしてるだけなのに、
みんな爽やかに見える。
最近ずっと変な高校生としか話してないからかも。
なんか、新鮮。
巨大迷路があるらしいと言って、そこを目指すことにした。
あたし一人で行ったら、一生出れなそう。
ふとサヤコが歩きながら耳打ちしてきた。
「どう?他の2人、彼女いないって」
「……あっ。そうなんだ。感じ良さそうなのにね。縁がないのかな」
「違くて。気に入ったら取り持つからさ。ちょっと話してみなよ。ねっ?」
背筋がゾクリとした。
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