強がり。

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ゆっくりと、バイクは夜になりたての道路の上を走り出す。 目の前を走る車のテールランプが邪魔だと思った。 目がくらむ。 何処に行くんだろうって、思うと心臓の速さが半端なく速くなる。 ずっと、落ち着かない。 ヤマ兄の背中にあたしの鼓動が伝わってないことを祈りながら、ギュッとしがみ付く。 バイクに乗る前に「寒いから」って、着せられた薄手のライダースジャケット。 秋の風を全身で浴びるとそれでも寒い。 指先が、かじかみそうだよ。 何分走ったかわからないけど、ゆるりと曲がると大きな駐車場に入って行った。
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