2969人が本棚に入れています
本棚に追加
「ヤマ兄?」
「アサの手汗すごいな」
「うっ」
確かに握られた手はじめっとして気持ち悪い。
「休む?保健室でも行く?」
保健室……。
キョウがさっき出て来たことを思い出すと行きたくないと思った。
「大丈夫。驚き過ぎて全てが吹っ飛んだのじゃ」
「具合悪くねーのか?」
「うん。驚き勝ちなのじゃ。ていうか、何でいるの?」
「レンが文化祭遊びに来たから来いって連絡よこしたから」
「じゃあ、レンくんのとこ行くんだ」
結局、そんなことか。またもやお決まりみたいにガッカリした。
実はちょっと嬉しかった。強引にあの場から連れだしてくれたことが。
やきもちみたいで。
でも具合が悪そうに見えたから心配しただけかな。
それか、どっきりされてるあたしを見て可哀そうだと思ったからかな。
最初のコメントを投稿しよう!