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◇
サヤコ達と合流しようとした足を止めたのは、
廊下で偶然会ったカマさんだった。
「プラネタリウム見ていけばいいのに」って。
その言葉通り、ヤマ兄のクラスの展示はドーム形のプラネタリウム。
ヤマ兄いわく、少しは手伝ったらしい。
ナレーションはカマさんがお姉言葉で担当していて、
笑いをかっさらっていた。
心地のいい音楽を耳に、映し出される星を
ヤマ兄と並んで座って見る。
だけど、暗がりの中。
ヤマ兄があたしの手をギュッと握ったからドキドキしてカマ言葉さえ笑えなくなった。
約束破ってない?
気まぐれなことして。
意地悪だ。
でもここなら誰も見ていないかな。
そう思って握り返した。
本当に、ヤマ兄はなに考えてるかわかんない。
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