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「着替えさせてあげよっか?」
パチンと音がしてリボンが外された。
「自分で出来るよ?」
「お手伝い」
笑いながら、ボタンに手をかけるけど。
「キョウ、プロレスごっこ。別の日にしようよ?」
「んっ?」
「ご飯の準備あるし」
「いいよ。今日、ご飯なに?」
笑いながら、シャツのボタンを外し続ける。
「自分で着替えられるよ!それより、ヒントは?」
「あーちゃん。10秒だけ我慢して」
「えっ?」
あたしの鎖骨にキョウの手が触れたかと思うと、その下にチクリとした痛みが走った。
「やっ…。キョウ!」
視線を下げるとキョウの頭が見えた。どかそうと思って手を伸ばしたのにキョウの手にやすやすと捕まってしまう。
10秒以上、時間は経った気がした。
キョウの唇があたしの肌から離れると、「ヒントおしまい」と言って笑った。
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