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「へっ……」
「彼氏いないんだよね?」
「……う、うん」
「よかった。なら大丈夫だね」
「……うん」
訳が分からないまま頷くと、「お腹空いた」と言って立ち上がった。
あたしは腰を起こしたのはいいものの、暫く呆然としてしまった。
これがヒント?
もしかして、保健の先生に同じようなことをされたってことかな。
何が言いたかったんだろう。
着替えなきゃと廊下を歩いていると、今帰ってきただろうタカ兄と鉢合わせた。
「お帰り。今日、早いね?」
「ああ」
と言ったタカ兄の眉間にしわが寄る。
「おい」
呼び止めて、あたしの腕を強引に掴んだ。
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