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「サ……サ……サインなんて頂けますか？」
「うん。いいよ」
慌てて鞄から手帳とペンを取り出して渡すとサラサラと流れるように書き出す。
タカ兄と同じ位かな、身長。いやヨリ様のほうが大きいかな。顔小さいな。
「名前は？」
「あっ。アサカです」
「はい」とあたしの名前入りのサインを書いて手渡してくれた。
「ありがとうございます。これからも応援してます」
「ありがとう。嬉しいよ」
めちゃくちゃ愛想いい。なんか稀にみる爽やかさ。
ほわほわと雲の上に乗った気持ちになってしまう。
だけど、そこで視線に気が付く……。
キョウとヤマ兄だった。
「誰？あーちゃん？」
駆け寄って来たのはキョウが早く、気が付けばコンビニの中には、他の客の数も増えていた。
「あたしが好きなモデルだよ。前見せたじゃん、雑誌」
「へー。あんな顔だったっけ」と目だけでヨリ様を追ってる。
撮影でもあったのかな。そんなこと思ってるとタカ兄がコンビニの前で背の高い誰かと話していた。
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