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「ヤマ兄?」
「ん?」
「今日、楽しい?」
「んー。普通」
「普通?」
「うん」
ゆっくりあたしのペースにあわせてくれるヤマ兄。
だからか、擦れ違う女子が横目で見てくるのを見たくなくても何度か感じた。
いつものことだけど。なんか、嫌だな。
「何買うの?」
「ああ。参考書とか予想問題とか」
勉強の合間をぬって遊びに来たって思い出す。
受かったら来年から大学生か。
新しいキャンパスライフに刺激を受けて、あたしを忘れたりしないかな。
なんか。大学生と高校生ってやっぱり違く感じるし。
遠くならないといいな。大学いっても勉強大変そうだし。
それにあたしの知らない女子とも出会うことになるし、心配。
あたしも忘れられないように、自分を磨かなきゃいけないんだろうな。
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