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「人生相談？」
「すげー変な顔して気持ち悪いから」
「むっ……」
「別のこと訊きたそうだーけど」
軽い口ぶりなのに、的を獲てるのが少し悔しい。
「人生相談……というか。進路どうしようかと思ったのじゃ」
「あーそう」
キッチンのカウンター越しから見える後ろ姿は、真剣に聞いてくれない様に見える。
「……夢ってさ。どうやったら見つかるんじゃろ？」
「……んーっ？」
「夢みたいなの見つけたい」
「悩んでんの？」
「少々」
「夢ねー。俺も大学行くまでやりたいことなんかなかったけどな」
「えっ？そうなの？」
「そりゃな」
そう言ってまた振り返った。
「高校卒業して、やりたいことなかったし。迷うことなく大学進学して、適当に就職するつもりだったからな」
「じゃあ、なんで読モなんかやってるのじゃ？」
「なんかスカウトされてさ。そんとき、暇だったから。興味がなかったわけじゃないから。なんとなく」
「なんと……なく？」
「ああ。なんとなく。暇つぶし」
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