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「あたしのこと?」
「……うん。あの、その……。お母さんとあたし……本当は」
そこまで言って言葉を止めてしまった。
〝血が繋がっていないんでしょ?〟
〝本当のお兄ちゃんって誰?〟
〝あたしはなんでここにいるの?〟
頭の中に浮かぶ言葉が声にならなかった。
それを言った瞬間のタカ兄の顔が曇るのか、驚くのか、笑うのか想像つかなくて。
そもそも。タカ兄が、
そこまで知ってるのか。
訊いていいことなのか。
判断つかなかったのだ。
「……うん。あの、その……お母さんとあたし……本当は」
そこまで言って言葉を止めてしまった。
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