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「じゃあ。あーちゃんと帰れなくなるの?」
「でも週に2、3回だけだっていうし」
「でもあーちゃんさ、ヤマトが予備校なければヤマトと帰るでしょ?」
「……うん。でも、キョウだってさ彼女とデートの日は彼女と帰ったりしてるじゃん?」
「そんなのどうだっていいよ」
呟く声に背筋がヒヤッとしてしまった。
「何をぬかす」
「あーちゃんといる時のほうが楽しいもん」
「あたしもキョウといると楽しいもん」
「ねぇ、あーちゃん。ヒント教える?」
「ヒント?」
「昨日、ヒント言えなかったから」
「もういいよ。考えてもわからないのじゃ。もう、お手上げじゃキョウ殿。参った!」
降参という様に両手を上げてみせた。
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