哀しい笑み。

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「なに見てんだよ」と、タカ兄に睨まれた。 はっとする。 だけど、それは見てしまうよ。 いつもと違う雰囲気のタカ兄に、見惚れるとまでは言えないけども、スタジオの空気にドキドキしてしまう。 隣にいるサヤコもそうだったんだろうと思う。 緊張しているのか、急にあたしの手を握りだして離さない。 そう今日は、サヤコの念願叶って、編集部に見学という名目で遊びに来たのだ。
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