哀しい笑み。

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そう言い切ってみたものの、どうやって、電話すればいいのかわからず。 タカ兄経由でお願いしてみようと考えた。 でもなんかこの前のやりとりを聞いていたら、 あんまりいい顔してなかった気がする、と悩みつつ。 でも勝手に行ったら、怒るかな?とも考え。 それからやっぱり、あたしに電話をするなんて勇気がなく、タカ兄から野茂さんにお願いして貰おうと決意した。 案の定、タカ兄に頼んだ瞬間、「ダメだ」って開口一番に言われたけど。 サヤコのお願いなんだよ!を強調して、どうにか押し通した。 お前は何をしだすかわからないってことで、当日タカ兄が付き添っていくからっていうのが条件だったけど。 あたしもサヤコと2人きりで未知の世界に飛び込むのは、ちょっと心細かったから丁度良かった。 そして、撮影の現場まで同行していいと言われ、スタジオにも来ているのだ。 付き添いのはずのタカ兄も、なぜか「YOU、出ちゃいなよ」というようなノリで、撮影に加わった。 という軽いノリにも理由があって、風邪でモデルの男子が急遽休んでしまったらしい。 今、その撮影現場をサヤコと二人で見学しているところだった。
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