哀しい笑み。

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「こいつ、そういうの苦手なんでやめてもらいますか~?」と、朗々とした明るい口調で止めた。 あたしはすでにピースサインを作っていたのに、なんたる羞恥! この手はどこに置けばいいのだ。 「もう少しで終わっから」と、あたしの頭をポンっと雑に撫でると、スタジオを出て行った。 着替えるのかなーなんて、見送っていると。 カメラマンさんが、「苦手って言うより、タカイチが撮ってほしくないみたいだね」と、笑いながらあたしに言って、 よくわからなかったから、 あたしはなにも言えなかった。
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