哀しい笑み。

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ドキッとした。 そんでやっぱり、イケメン特集組んで、イケメン発掘したい!と、笑いながら言う。 また、ドキッとした。 目の前にいるサヤコも、夢に向かってるタカ兄も、いい顔してるから。 あたしなんか。 やっぱり、タカ兄と自分は違うから、お試しでもこんなこと出来ないだろうなーとか。 一瞬でも、読モになれる?なんて考えてみたあたしは身の程知らずだなぁー、なんてことしか感じとれなかったのに。 いいな。なんか、羨ましい。 「アサカ?」と、サヤコはきょとんとする。 悟られたくなくて、「サヤコが雑誌の編集者になったら、読む用と保存用ニ冊買う」と言ったら、「販売部数に貢献よろしく!」と言った。 やっぱり、いいなって思う。 こういうとき、ちょっと唱えるようになった。 夢なんかなくてもいいっていうヤマ兄の言葉。 何もなくても魅力があるって言い聞かせるんだ。
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