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「俺さ、こんな感じだろ?」
「え?」
「アサがどう思って見てるか分かんないけど。勉強とか自分のことでいっぱいいっぱいでさ。遊べなくて詰まらないだろ?」
「うん。でも仕方ないのじゃ」
「つうか、それ以前の問題かもな。プレゼントだってさ、すぐ買おうと思ってたけど。考えても全然何買っていいか分かんなくて。結局、こんなに時間経ってから、お前に何欲しいとか訊くし。こんなんだから、一緒にいて詰まらないんじゃないかって思ってた」
「………」
「だから、2人で遊ぶのも嫌だから。カマと約束したのかとか。そんな風に考えてた」
「んなわけないよ。あたし、ずっとヤマ兄と遊びたかったよ。2人で」
ヤマ兄の大きな体が、少し頼りなく見えた。
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