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「先生はっ…私達にとって、水のような存在で、枯れた鉢植えの様な私達にっ…、希望の水を、与えてくれましたっ…」
新郎新婦の隣で、生徒代表で祝辞を読むあたしに皆が注目している。
わざと、白いドレスに身を包み、髪には小さな白いバラのコサージュを付けて。
まるで、花嫁みたいな格好をした。
自分でもバカらしいって分かっていても、幼稚な考えしか出来ないあたしは、この結論に至った。
「先生が、私達に教えてくれたことは、どれも大切なことばかりでっ…今でも、覚えています…」
周りを見渡せば、ほら。
涙ぐんでいる人がチラホラといる。
当然でしょ、だってあたしが読んでいるんだから。
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