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ダッ!
とっさに私は走り出した。
ポタッ...ポタッ..ポタポタ..
「雨...?」
空を見ると太陽がギラギラと光っている。
「なみ...だ..アルか?ぐすっ..涙...流してる...ヒック.アルか?」
こんなことで泣く自分なんておかしい。
なんであのサドに嫌いって言われただけで...イヤ違う。
きっとあの嫌いに対して素直に言い返せなかった。酷い言葉で返してしまった自分に腹がたっているんだ。
私はその場で膝を抱え込み.泣いた。
「きっと私.サドの事好きネ。ぐすっ...自分の気持ちにも..素直になれない人間アルか」
「チャイナァ!」
「サド...?どうして..」
「どうしてって...好きな女に逃げられたら悲しいじゃねぇか」
「えっ...」
「さっきはすまねぇ.嫌いだなんて言って。言い過ぎた。あんなん嘘だ。本当は...」
こんなに心臓がドキドキしたことなんてないかもしれない。こんな...嬉しい事なんて...。
「本当はチャイナの事好きなんでさァ」
「...」
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