HARD RAIN~探偵 鳴神の章

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3.犯人?ノット犯人? 俺は愛車のボルボで、面会に向かう。 そろそろ乗り換えろと周囲に言われながら乗り続けている。 一つの物への執着心が強い俺の性格はこんなところにも表れていた。 俺は車を止め歩き出す。 そして守衛に声をかけ、面会に来たことを伝えるとすぐに案内してくれた。 「ここでお待ちください。すぐに連れてきますので。」 と言い、奥に入って行った。 ・・・。 様子がおかしい。 奥の方が騒がしい。 「どうした!?なにがっ!なにがあった!?」 思わず叫んでいた。 そして守衛が戻ってきて俺に告げた。 「すいません・・・もう奴は・・・」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 囚人同士のイザコザはよくあること。 そんな中、例の犯人が命を落とした。 偶然だって? このタイミングで? あり得ない。 真実を知られては困る誰かが手を回したとしか考えられないが、そうだとすると塀の中に まで影響を及ぼす人物を敵に回して調査を続けていることになる。 「方向は間違えてないようだな」 犯人が消されたということは、やはり、彼は誰かの身代わり、そして真実を、もしくは真 実の一部
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