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ついに流れてしまった涙を拭うのは、生徒会会長の親衛隊隊長を勤めている、桜庭菜乃くん。
染められたハニーブラウンの髪はその可愛らしく可憐な容姿にぴったりなんだ。
菜乃くんの後ろで頬を膨らませているのは、生徒会会計の親衛隊隊長、橋沢 秀くん。
可愛らしい子が集まる親衛隊の中では平凡な顔立ちだけど、しぐさとか反応が可愛いのなんのって……。
ふたり見てにこにこする僕が状況を把握しきれてないと思ったのか、菜乃くんが口を開いた。
「も、許せない！今日だって、佐野さまに気安くっ」
佐野 伊織。
我が亜桜学園の第三学年生徒であり、生徒会執行部会長。
綺麗でかっこよくてクールだと人気。
まぁ、僕は可愛い子にしか興味ないし。
でも菜乃くんにしてみれば一大事。
あまり放っておくわけにもいかなそうだ。
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