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学校も終わり下校時間
俺はそのまま冬と他愛の無い話をしながら家への道を歩いている
今日学校であったこと、家であったこと、友達とのこと・・・同じクラスだったのだから知ってる様な話をしながらゆっくり歩いている・・・
でも頭の中は目の前の冬の事ではなく桜の事でいっぱいだ。別に恋愛的な意味じゃない、不安なのだ
これからどうしていくかなどを考えると自然とため息が出てしまう・・・
「ねえねえ春くん。さっきから暗い顔してどうしたの?何かあったの?」
「ん?いやなんでもねえよ・・・」
拾ったアンドロイドの事が気になってるなんて言えるわけないだろ・・・
お世話アンドロイドがいるだけでも珍しいのにしかも桜の容姿はどちらかというと少女寄り、完全に変な目で見られる事になる
俺は平凡な日常が気に入ってるんだからあまり騒がれたくないんだよ
「・・・ねえ春くん」
「んー?なんだ?」
「今日遊びにいってもいい?」
「ダメ」
「えぇー!なんでさー!」
桜がいるからだなんて言えるわけないだろ!?というかこいつなら勘違いして暴走しかねん・・・
ここはどうしても誤魔化さないと桜もだが俺の身も危ない・・・
「今日はどうしてもダメなんだ。あきらめろ」
「むぅ~・・・じゃあいつならいいの?」
「・・・しばらくダメ」
桜がいる期間はどう考えてもダメだろう・・・いやまあ桜に出かけててもらえば良いだけの話ではあるんだが・・・
まだ顔を合わせて日が浅い。中々そういう願いを言うのは気がひける
「なんなのー?なにかあるのー?まさか女のひとー?」
冬はにやにやしながら顔を覗き込んでくる
・・・まさか大体合ってるだなんて言えやしない・・・
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