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昼休みの教室。
響が食事をしながらクラスメイトと雑談していると、廊下からざわざわと声が聞こえてきた。
「…ん?なんか、騒がし…っ!?」
「どしたん?響ちゃん…あぁ…」
響が廊下に目をやると、人だかり、しかも女子ばかりの大群がこの教室に押し寄せてきていた。
クラスメイトの佐伯もその様子を見て、苦笑いする。
女子の大群の中心には、三年の相葉孝之がいた。どうやら女子は相葉のとりまきのようだ。
「……ん、お!響!!」
相葉は教室の中から響の姿を見つけると、女子を掻き分け机の横に立った。
その表情は、いつもの余裕な笑顔。まるで状況を苦に思っていない。
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