新天地にて

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「Irish-American-Italian-Russian-Franch! 日本語、スコシダケ?」 つらつらと言いのけると、フフンと意味ありげに笑った。 「えっ? えっ? それ全部混ざってるんですか…?!」 バンビはびっくりするあまり目を見開いた。 「はぁぁ~…外国ってなんだかすごい…。そうだ! リックさん今日暇ですか?」 「スコシナラ?」 「ほんとにっ? 早く言葉を覚えたいんです! 良かったらちょっとつきあってください。」 「Конеуно!」 何故か少しも躊躇することなくノリノリで頷く。 バンビは唐突な思いつきがすぐに叶って、意気揚々と支度を始めた。 「……あの、そろそろ着替えたいんですけど。」 爽やかに居座っているリックに申し訳なさそうに言うと、 「Простите,Спокойной ночи!」と彼は手を振りあっさり出ていった。 (ふわふわしててよくわからない人だなぁ……。  なんだかほんとに絵本から出てきたみたい……。  それともロシアじゃみんなああなのかなぁ…)
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