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それは、蒸し暑い梅雨の季節にやって来た。
一川瀬高等学校
私の通う学校。
家からバスで20分の所にある進学校。
中学の頃、近所に住むお姉さんがこの学校の制服を着ていて
私の憧れだった。
どうしてもあの制服を着たくて
受験勉強頑張ったんだもんね。
そして今、私はこの学校の二年生。
友達もそれなりに出来て、楽しい高校生活を送っていた。
それがずっと続くと思っていたのに…
――――――――――――――――――――――――
“お前、嫌い”
“こんなクラゲ女好きになるわけないだろ”
これは、昔の夢だ…
一番辛く、悲しい記憶…
あの時の夢は、今まで一度も見たことがなかったのに…
どうして、今になって…
ヒソッ
里「姫子…」
姫「…スー……」
里「姫子っ…早く起きて…」
姫「ん~…?」
なに?
里「ヤバいって…」
姫「え…?」
「やーまーもーとー。」
姫「………。」
うっすらと開いた目に写ったのは、物凄い顔をした教科担任。
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