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ヤマトは、公園の端にある屋根付きのベンチに腰を下ろした。
鞄は、濡れていたが幸い教科書は無事だった。
ヤマトは、涙を流しながら空を見つめていた…。
そこに、傘をさしながら犬の散歩をしている近所のおばさんが声をかけてきた。
「冴木さんとこのヤマトくんでしょ!?」
おばさんは、不思議そうに言った。
「こんな所で何してるの?」
「まぁ~ずぶ濡れじゃないの。」
ヤマトは、一瞬ビクッとしながら言った。
「こ、転んじゃって…。」
泣いているのがバレないように、うつ向いて。
「大変!!直ぐに帰って着替えないと風邪ひくわよ。」
おばさんの一言で、立ち上がり家に帰ることにした。
ヤマトは、軽く頭を下げて挨拶をして歩き出した。
その後ろ姿をおばさんが見送った。
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