ソウピーサ

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彼らの仕事は、彼らの管轄内、つまり、東京都内のゼルベガ殲滅である。 つまり、二人はソウピーサと名乗る対ゼルベガ特殊部隊。 もっとも、その呼び名はゼルベガの存在を知る者しか知らないが。 恭華が触っているパソコンは、学校(政府)から支給された任務専用のパソコンである。 出現場所を地図上に示し、被害状況や予測進路なども詳細に示される。 そこへ行き、現場監督、兼、司令官となるのがソウピーサ。 大半は事故が起こってからの到着となるが、それは慣れるまで耐え難いものだった。 赤い地面が広がり、その上でゼルベガが『気の残痕』を食い漁る様子は、形容出来ないほど気色悪い。 「午前の授業は直に終わるわ。 午後からは出席しなさい。 念のために、ベルは持っておいて」 「……はい」
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