どうもこんにちは。

14/15
前へ
/103ページ
次へ
 シャワールームからバスタオル一枚で出てくる天木ちゃんは、棒アイスを舐め回しながらソファーに座る。  夕方、特に見たいテレビも無いが取りあえず電源を入れる。  人気のない大部屋に、バラエティー番組の笑い声が場を少しだけ明るくした。  ピンポーン。  インターホンが鳴ると同時に「お届け物です」の声。 「宅配便……私何か注文したっけ?」  眉を内に寄せ、見に覚えのない宅配便に不信感を抱く。  取りあえず簡単なキャミソールに着替え扉を開けた。 「天木……恋香さんのお宅ですね?」 「はい」 「お荷物をお届けに参りました。こ、こちらになります」  配達員が苦笑いを浮かべて半歩ほど横にズレて“ソレ”をジェスチャーする。天木ちゃんは扉をもう少しだけ開け、お荷物を見て顔をしかめた。 「うわデカ!?」  立てかけてある巨大な縦長ダンボール。 「ではサインとかいらないんで受け取ってください」  とかなんとか言いながら配達員は、巨大なダンボールを天木ちゃん宅に入れようとする。
/103ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加