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「ちょ、ちょっと待ってよ!!」
そんな巨大な商品を頼んだ覚えはありません!
中に入ろうとする配達員を押しのけようとするも、配達員は号泣しながら天木ちゃんに訴えかける。
「駄目なんです!! 受け取って貰わないと困るんですお願いします!」
おいおいと泣きながら喚くもんだから天木ちゃんも渋々その荷物を受け取り中へ。
天木ちゃんはそれをしばらく無言で見つめる。
どう考えても嫌な予感しかしない。
それでも開かずにはいられない衝動。天木ちゃんは、ゆっくりダンボールを開ける。
「どうも。私が世界の為世の為に迅速にやってきた十六夜一葉です。なにとぞ――」
蓋をゆっくり閉めた。
「…………………………………………………………………………………………………………」
この世の終わりを迎えたかのような絶望を感じた彼女は、キッチンから包丁を持ち出しダンボールを突き刺した。
ダンボールの中から絶叫に似た悲鳴が聞こえる。
「全く手荒な人ですね」
「ひぃっ!!」
「そんなに驚く事ないでしょう。可愛い可愛い人魂モードですよ?」
「な、なによあんた! ずっとずっとずぅーーーーと私につきまとって! なにが目的なのよ!」
「私の目的ですか……ふっふっふ……」
人魂モードを解除し、八頭身モードに変わる。含み笑いをして、妙な空気を作り出した。
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