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「私達死に神の役目……簡単に言えば世間一般に知られているように“魂集め”です。これは人間の魂のみに限らず、動物の魂も回収します」
「……回収してどうすんのよ」
「食べて力にする、元素に戻す、新たな生を与える――死に神によって目的用途はさまざまです」
肩でため息を吐き出し、図々しくもソファーに寝そべる。
「何なのよそれ……意味わかんないし」
「私達は死に神です。一応死を司る神で、万物の死を管理する神様なんですよ? ……あー、ちなみに漫画とかアニメとか、ネットとかに紹介されてるような死に神じゃないですからね?」
「じゃあどんな死に神なのよ」
「優しい死に神だと思ってくださいよ」
女子高生を追いかけ回すのが優しい、ね。天木ちゃんは苛立ちで顔の半分をしわくちゃにした。
「で、その優しい死に神様がどうして私の家でナチュラルにテレビを見ているの?」
十六夜君はバラエティー番組のトークで笑う。
立ち上がり、冷蔵庫を開けてグビグビと牛乳を飲み始める。
「ねぇ、どうしてナチュラルに人ん家の冷蔵庫を勝手に開けて勝手に口付けて牛乳飲んでるの?」
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