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「どうもこんにちは~! 私は十六夜一葉で~っす」
ポップで軽いノリで少女のハートを掴もうとしましたが、
「いやああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!!」
十六夜君は学生鞄で思い切り顔面を殴打され、空を鮮やかに回転しながら飛んでいきました。
そりゃあそうですよ。
目の前にいきなり気色と顔色の悪いスーツ姿の男が現れれば誰だって悲鳴をあげる。
「すいませーん! ここに変体がいまーす! 殺してくださーい! いやあああああっ! スカートを掴むんじゃねえええ!」
せっかくのかわいらしい顔の女子高生がムンクの叫びみたいな顔になって、スカートにしがみついている変体を鞄でひっぱたきまくっている。
「ちょっ! タンマ! お、おちついておちついてくださいって! ふごっ!? ちょっ、おち……落ち着けやメス豚アアアアアアア!!」
とんだ罵詈雑言である。
開始三ページ目でキャラ崩壊しましたね十六夜君。
情けない……女子高生相手にガチ切れとは。
「きェゃあああああああああああっしゃべったああああああああああああっ!」
女子高生は発狂しながら鞄から辞典を取り出し、十六夜君の脳天を強打。
もちろんそんな分厚い凶器で殴られたら脳みそが揺れ動く分けでして――単刀直入に言えばその一撃で気絶したんです。
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