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ゴミ箱の中から悲鳴やらが聞こえますが、天木恋香ちゃんはお構いなし。
一、女子高生、変体なんぞに構っている暇なんてありません。
何もなかったかのように、彼女は再び歩き出す。
「それにしてもなんだったのかしら」
妥当な考えですよね。不安な気持ちで顔色が悪くなっております。
天木恋香ちゃんは変体とまた遭遇しないようにいつもより歩くスピードをあげた。
早歩きに近いレベルまで。
たどり着いた高層マンションの五階に行けばゴールだ。
周囲を警戒しながらエレベーターに乗る。
「ああっ! 待ってくださーい!」
「ゲェ!?」
毎度お馴染み、みんなのアイドル、みんなの死に神こと十六夜一葉君が猛ダッシュで此方に向かってきます。
天木恋香ちゃんは綺麗な顔をひきつらせた。あんな気持ち悪い生命体をエレベーターの中に入れるわけにはいかない。
入れたら入れたでどうなる事やらですし、なにをされるか分かりません。
天木恋香ちゃんは【5】のボタンを押した後、凄まじい連打速度で【閉】のボタンを押した。
「死に神ダアアアアアアアアアアアアイブ!!」
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