アイスココアの溜め息

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店内は冷房がよくきいている。 ここの扉は完全に閉まるまで時間がかかるから、 しゃらしゃら と鳴りながら木戸は何度かスイングする。 「涼しぃ」 真夏の野外をここまで歩いてきた夕暮は、体内にこもった熱を逃がすように息を吐いた。
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