運命

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道中色々な人間にすれ違った。 一日にこれだけ多くの人間と出会うのは初めてで、少し緊張してしまう。 建物が見えてきたから、小さな町があるのかな…。 小青:「白姉さま、街が見えますよ。あそこでご飯を食べてみませんか?」 白娘:「でも、お金が必要なんでしょう? 折角、小青が頑張って交換してくれたのに…」 小青:「大丈夫ですよ白姉さま。1回ご飯を食べたくらいじゃ無くなりませんよ。」 私の料理の数を増やす目的もあるそうだけど、ホントかしら…。 歩くにつれて人も増えてきて、おいしそうな匂いがしてきた。 確かにお腹が空いてしまいそう。 白娘:「ねぇ、小青……って、あれ居ないっ!?」 ぐるり と慌てて見回しても全然見当たらない。 どこに行ったの小青っ…! 目を凝らして探して見るも、初めて来る街に見慣れない物が多すぎて全然分からない。 ううぅ、もう小青ったら…帰ってきたら思いっきり頬っぺたをつねってやるんだから… 小青のかわいい顔を頭に浮かべながら、当の本人を探しに一歩を踏み出した。   もふっ…! 白娘:「きゃあああああああああっ!」 突然、顔に何かが当たるっ。 思わず叫んでその場にへたり込んでしまった。
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