運命

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白娘:「そんなこと言って、小青 ご褒美が目的じゃないでしょうね…」 小青:「や、やですよ~白姉さま。ただ、かわいそうだなぁ って思っただけですよ~」 小青の目がきょろきょろと泳ぐ。 う~ん、少し怪しい…。 といっても、事実私たちにはそんなに余裕のあるお金があるわけじゃないし… ここで、少し手にしておいた方が後々楽になるかもしれないわね。 それに、あまりにも多かったらいくらか返せばいいよね。 あまり気は進まないけれども、仕方ないかな…。 白娘:「じゃあ小青、やってみましょうか…」 小青:「そうこなくっちゃっ」 にこぉ~ っとして指をパチン と鳴らした。 私たちは頷き合うと、人ごみの中をかいぐぐった。 男商人:「誰かおらぬか~っ!」 未だ誰も名乗りでていないみたい。 人ごみから するり と抜け出し、小青が商人の前に立った。
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