2将 稲葉山城奪取

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『これより稲葉山城を急襲占拠する』  竹中家臣は、重治の言葉に驚愕した。 『稲葉山城は、外部からは難攻不落。  だが我は、城内を知りつくしている。  夜襲は、想定外、ましてや、内部からの攻撃が、あるとは、誰も考えていまい。  油断が仇となる。  敵の虚をつくのだ。  闇が我らの味方となる。  守番頭 斎藤飛騨守を我が打つ、向かって来る者は、切り捨てよ。  だがそれ以外は、あえて逃がすのだ。  大声で偽りの情報を触れ回れ!  多勢に見せ、正体を決して悟らせるな。  敵を混乱させるのだ。  要所を抑え、城を我らの支配下に置く。  これは、謀叛にあらず。  あくまでも、龍興様をお諌めすることが目的である!』  静かだが力強い重治の奇策に、一同は、頷いた。
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