2将 稲葉山城奪取

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 美濃国主斎藤龍興は、鵜飼城(ウカイジョウ)に落ち延びていた。  そこに重治からの使者が遣わされた。 『稲葉山城をお返ししたい。 条件は、良政を行うこと。  今回の城奪取は、我一人の策謀なり。  弟久作や竹中家臣や舅安藤守就は、それに巻き込まれただけであり全ての責任は、我にありまする。  家督は弟久作に譲り我は謹慎を兼ねて隠居しますゆえ、一族にはお咎めなきように』  龍興は、重治の知略を恐れ、疑っている。  織田氏が接触したとの情報も入っている。 「そのような条件ならすぐにのむ。  だがまだ何か策略があるのではないか?」  疑い初めると、きりがない。  重治は、 『信義に従って、城をお返しする。  ただそれだけのことにございます』  龍興は、重治の知略を恐れながらも選択肢はない。  主導権は重治に有り受け入れる以外に道は無かった。
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